2001年5月
合田さん登場。「レディ・ジョーカー」、「照柿」と順番を無視して読んできているが、ここまできたら「マークスの山」も読まねばと思う。
この作品の中では、時間が加速度的に進んでいるような気がする。最初はゆっくり進んでいるが、最後に至るにつれ、時間が速く進む。
いや、速く進んでいるのではなく……、これは焦燥感なのかもしれない。作中人物の「進ませたくないが進んでしまう」時間へのいらだち。焦り。
この作品の「やるせなさ」は、感染する。それを咀嚼し、消化せねば……。
少し荒削りなところが目に付いた。たぶん高村さんはこれで満足するわけではないと思う。文庫出版時に大幅に改訂されるであろう。
最終更新時間:2004年10月25日 21時28分14秒