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著者

沢木耕太郎

読んだ日

2000年10月23日

徒然

一雄の奥さんに、沢木耕太郎がインタビューし、それを元に作り上げた一人称の物語。一雄の話題がメインであるが、それとともに、ヨソ子夫人の物語である。

読み進めると、本当に完全に一人称で話が展開し、夫人本人の作になるものと錯覚してしまいそうになる。それほど良くできた作品。基本的に、夫人の側から見た一雄像が描かれ、世間一般の「一雄像」というのは徹底的に抑えられている。

夫人の一雄への想いがじんわりと伝わってくる。これはかなりの恋愛小説である。

最終更新時間:2004年10月25日 21時12分27秒