福永武彦
1999年7月
池澤夏樹の本をずっと読んでいたわりに、じつは福永武彦が父親だということを全く知らなかった。恥ずかしい限りである。
なるほど、抑制の効いた文章や、若者の書き方などは、二人が親子であることを感じさせるものがある。とにかく、悲しい話だった。昔、この小説の舞台である時代には、こういうことは、ままあったのかもしれないが、お互いがお互いに正直に生きているのに、どうしても、そういうすれ違いが起こってしまうのだなと。この作品でいっぺんにファンになってしまった。他の作品があまり手に入らないのが残念である。ぼちぼち探そう。
最終更新時間:2004年10月22日 22時58分59秒