私はそれを我慢できない

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著者

鷺沢萠

読んだ日

1998年11月5日

徒然

 鷺沢さん久しぶりに読んだ。今回はエッセイ、それも「怒ってばかりいるようなエッセイ集を作りたいっ」という本人のあとがきの言葉通り、全部怒っている(笑)。

 あ、鷺沢さんごめんなさいわたしいままで「萌」って書いてました「萠」でいいんですよねすみません。エッセイの中で怒ってるねんもん……。

 とりなおして……、とにかく鷺沢さんが怒るエッセイが多い(全てがそうではない)。理不尽に怒っているわけではあまりなくて、ちゃんと理由があってこそのお怒りなのだ。それがかなり的を射た理由で、イラチで怒りがちな私もつねに「うんうん」うなずいてしまう。もしかしたらイラチな人でないと「なんで怒ってるん」って思うかもしれないので読む方はお気をつけて。鷺沢さんは決して理由もなく怒っているわけではないのです。

 多分、「怒ってばかりいるようなエッセイ集」という本人の弁は、半分本当半分照れなのだと思う。怒ってばかりいても、人の本質を見抜いた文章、グッと来させる。すごい鷺沢さん。

 「まじめ」な小説も書く鷺沢さんがこういう人だと知って、どちらが本当の鷺沢さんなんだろう、と思ってるひともいるかもしれない。けど、どちらかが本人なのではなく、どちらも本人なのだ。人間の姿ってそうでしょ?

最終更新時間:2004年10月20日 20時53分01秒