2000年5月17日
いや、「火天風神」も一緒にしてしまったら酷か。だが、ちょっと今回のこの2冊で若竹七海の見方が変わった。
なんせ、ヒトが死にすぎると思うのだ。それもあっさりと。世の中には大量に殺戮が行われる推理小説もあることだし、もちろん、わたしもそういう本を読むことがある。そういう本はそれなりにちゃんと書かれていれば、嫌悪感は覚えないのだが。でも、なんか違うのだ。この作品では……。
どうもだまされていたような印象。いくら「新境地!」とかって言われたとしても、主義主張まで変わってしまって良いものか。読者を甘く見てはいけない。それは文章や内容や今までの作品を通じて得ていた印象をひっくりがえすもので、あまりのあっさりさにすこし嫌悪感まで覚えてしまった。さて、どうしよう。氏の次作は、読まないだろうな。やっぱり。
最終更新時間:2004年10月25日 21時02分50秒